活性酸素のバランスを整える

活性酸素とは、酸素が体内で化学反応を起こして生成される不安定な分子のことです。活性酸素は、細胞やDNAを傷つけたり、老化や病気の原因になったりすると言われています。しかし、活性酸素はすべて悪いものではありません。実は、活性酸素には免疫系を活性化したり、細胞分裂を促進したりするような役割もあるのです。つまり、活性酸素は適度な量であれば必要なものなのです。

 

では、活性酸素の量をコントロールするにはどうすればいいのでしょうか?一般的に言われているのは、抗酸化物質を摂取することです。抗酸化物質とは、活性酸素と結合して無害化する物質のことで、ビタミンCやビタミンEなどが代表的です。抗酸化物質は、野菜や果物などの食品に含まれています。しかし、抗酸化物質も過剰に摂取すると逆効果になる可能性があります。抗酸化物質が活性酸素の働きを阻害してしまうと、免疫力が低下したり、細胞分裂が遅くなったりする恐れがあるからです。

 

そこで、私がおすすめするのは、生活習慣を見直すことです。活性酸素の生成に影響する要因として、ストレスや睡眠不足、喫煙や飲酒などが挙げられます。これらの要因を減らすことで、活性酸素の量を自然に調整することができます。また、運動も活性酸素のバランスを整える効果があります。運動は一時的に活性酸素を増やしますが、その後に抗酸化力が高まるというメカニズムがあります。適度な運動を習慣にすることで、体内の活性酸素をコントロールできるようになります。

 

活性酸素は敵でも味方でもなく、バランスが大切なものだということを覚えておいてください。