経口補水液

- 経口補水液は、下痢や嘔吐などで水分や電解質を失った場合に、体内のバランスを回復するために飲む液体です。水やお茶などでは代用できません。


- 経口補水液は、市販の粉末や液体のものを使用するか、自宅で作ることができます。自宅で作る場合は、以下のレシピに従ってください。


  - 水1リットルに対して、塩小さじ1/2と砂糖大さじ4をよく混ぜます。


  - 味が薄い場合は、レモン汁やオレンジ汁などを少量加えても構いませんが、甘味料や炭酸飲料は避けてください。


- 経口補水液は、冷蔵庫で保存してください。自宅で作ったものは24時間以内に使い切ってください。市販のものは開封後48時間以内に使い切ってください。


- 経口補水液は、一度に大量に飲むのではなく、少しずつ頻繁に飲むようにしてください。一日に必要な量は、体重や症状によって異なりますが、一般的には以下の目安を参考にしてください。


  - 体重10kg以下の乳幼児:100~200ml/時間
  - 体重10~20kgの幼児:200~400ml/時間
  - 体重20kg以上の子供や大人:400~800ml/時間


- 経口補水液を飲む際は、他の食事や飲み物と一緒に摂ることができますが、乳製品やカフェインを含むものは避けてください。また、下痢や嘔吐がひどい場合は、固形物を控えてください。


- 経口補水液は、軽度から中度の脱水症状に有効ですが、重度の脱水症状や高熱、けいれんなどがある場合は、速やかに医師の診察を受けてください。

 

経口補水液の危険性

 

経口補水液とは、脱水症状を防ぐために飲む液体のことです。経口補水液には、水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどの電解質も含まれています。経口補水液は、下痢や嘔吐などで水分や電解質が失われた場合に有効ですが、過剰に飲むと危険な副作用が起こる可能性があります。

 

経口補水液の危険性の一つは、水中毒です。水中毒とは、体内の水分が過剰になり、血液中のナトリウム濃度が低下することで起こる症状です。水中毒になると、頭痛や吐き気、けいれん、意識障害などを引き起こし、重症化すると死亡することもあります。経口補水液にはナトリウムも含まれていますが、それでも水分の摂取量が必要以上に多いと、体内のナトリウム濃度を保つことができません。特に、汗をかいたり、尿量が多い場合は注意が必要です。

 

経口補水液の危険性のもう一つは、カリウム血症です。高カリウム血症とは、血液中のカリウム濃度が正常値よりも高くなることで起こる症状です。高カリウム血症になると、不整脈や筋力低下、呼吸困難などを引き起こし、重症化すると心停止することもあります。経口補水液にはカリウムも含まれていますが、それでもカリウムの排出量が減少したり、カリウムを多く含む食品を摂取したりすると、体内のカリウム濃度を保つことができません。特に、腎臓や心臓の機能が低下している場合は注意が必要です。

 

経口補水液は、適切に使用すれば脱水症状を改善する効果的な方法ですが、過剰に使用すると逆効果になることもあります。経口補水液を飲む際は、自分の体調や活動量に合わせて適量を調整しましょう。また、経口補水液以外にも水やお茶などを飲むことで、バランスよく水分や電解質を補給することができます。経口補水液を飲んだ後に異常な症状が出た場合は、すぐに医師に相談しましょう。